ラグビー大学日本一から12年間遠ざかる明大が、創部88年目にして初めて主将2人体制で、シーズンインする。12日開幕の関東大学対抗戦に向けて吉田義人監督は7日、SH金沢章太(4年)に加え、副将だったフランカー西原忠佑(4年)を新たに主将に指名したことを明らかにした。都内で行われた陣容説明会で「1年で明大の矜持(きょうじ)を取り戻す。1人の主将に負担をかけるより、2人で補ってチームを引っ張って欲しい」と王座奪回に意欲を見せた。

 主将2人体制は西原の直訴で実現した。「僕の中では1年1年が勝負と思ってやってきた。チームを一丸にしたい」という。大学最後の年に懸ける強い思いをスタッフに伝え、8月末に正式に決まった。明大は対抗戦優勝も98年度が最後。昨季は24年ぶりに大学選手権出場を逃した。名門再建を託された吉田監督は「大学日本一になるにはチームの成熟がさらに必要」と4年生の結束に期待した。