<都市対抗野球:ヤマハ3-2富士重工>◇23日◇2回戦◇東京ドーム

 6年連続出場のヤマハ(浜松市)が、延長タイブレークの末、富士重工(太田市)を3-2で下し初戦突破した。創部50年目の昨年は初戦敗退しただけに、高柳信英監督(56)は「やっと勝てた」と目に涙を浮かべていた。

 監督を「男泣き」させるほど、試合はもつれた。7回まで相手投手に3安打無得点、毎回10三振を奪われた。0-1の8回、1番小粥勇輝外野手(23=亜大)が歓喜の逆転2ランを放った。それもつかの間、9回に追い付かれ、なお2死一、三塁のサヨナラピンチ。ここは5番手のブラジル人投手、フェリベ・ナテル(20)が切り抜けた。

 延長11回からはタイブレーク方式。1死満塁の状況から得点を争う。ヤマハは11回表、スクイズで1点を勝ち越した。その裏、富士重工は4番からの攻撃だったが、ナテルが2打者を三振、二ゴロに仕留め、勝利をたぐり寄せた。2回を無失点に切り抜けたナテルの活躍がチームを救った。