パパやったよ。阪神加治屋蓮投手(32)が父の背中を見せた。1点ビハインドの6回、先発才木の後を受けて登板。

1回を3者凡退に仕留め、7回も続投した。今季初の回またぎ登板は先頭の丸山和に四球を与えたが、梅野の盗塁阻止にも助けられ3人で攻撃を終わらせた。

「あの点差で、あれだけ攻撃するチャンスが残っていたので。なんとしてもゼロでつないでいく。それしか考えていなかったです」。直後の攻撃で野手陣は逆転に成功。流れを呼び込む好救援で、今季2勝目を挙げた。

「こどもまつり」として開催された一戦。加治屋自身も2人の子を持つパパだ。前日は小学1年生になる長女の誕生日だった。登板の有無にかかわらず応援してくれる「頑張っていたね」の一言が、力の源。ホームゲームは毎試合球場に来てくれるといい、この日も現地で応援していた。「こういうタイミングでヒーローになることができてよかったと思います」。渾身(こんしん)の23球で手にした勝利が1日遅れのプレゼントだ。

ここまで1点差の試合は7勝2敗。勝利数、貯金5、ともに12球団最多だ。岡田監督は「加治屋とかの中継ぎの方が元気やで。そんな投げてないもん。2人(岩崎、ゲラ)よりは。負けている時のピッチャーが2イニングピシャッと抑えてくれるから。そら攻撃に入りやすいよな」と奮闘を評価した。

中継ぎで挙げた今季5勝目。5戦連続無失点の加治屋も「一致団結して、役割を理解できている」とブルペンのまとまりを実感する。柔軟な起用に応え、貢献を続けていく。【波部俊之介】

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