早実(西東京)の注目1年生スラッガー・清宮幸太郎内野手が、「甲子園仕様」で夏1号を狙う。30日は東京・八王子市内の同校グラウンドで約1時間半の公開練習を行った。フリー打撃では「ミートポイントを後ろにして、レフト方向を意識した」と打撃投手を相手に34スイング。甲子園特有の、左翼に吹く浜風も視野に入れての調整だった。修正段階で11度空振りしたが、最終的には右中間場外への推定120メートル弾など、柵越え3本を放った。

 憧れの地で待望のアーチをかけるため、最後の1人になってもバットを振り続けた。この日も報道陣20社、約50人が集結。「注目されるのはうれしいけど、結果が追いついていない」と浮かれる様子はない。

 清宮家の“3冠”も目指す。2月に父の克幸監督率いるラグビー・ヤマハ発動機が日本一。今月20日には北砂リトルの弟福太郎が全国制覇した。家族からは甲子園出場を祝福されたというが「あとは俺だけじゃん、と思っていた。追いつけるようにしたい」と意気込んだ。頂点だけを見据え、本番まで万全の準備を整える。【鹿野雄太】