今秋ドラフト1位候補の横浜(神奈川)藤平尚真投手(3年)が「二刀流」で金メダルを狙う。U18(18歳以下)アジア選手権(30日から6日間、台湾・台中)に出場する高校日本代表が23日、千葉・習志野市内で合宿初日を迎えた。BIG3と呼ばれる藤平、履正社(大阪)寺島成輝投手(同)、花咲徳栄(埼玉)高橋昂也投手(同)の3人全員がブルペン入り。練習初日とは思えない切れの良い球を放った。

 今大会はDH制を採用。外野手の選出は2人にとどまったため「二刀流」の期待がかかるのが、最速152キロで、高校通算21発を放つ藤平だ。小枝守監督(65)は「(東邦)藤嶋くん、寺島くん、藤平くんは打撃もいい。DHには、野手か投げる予定のない投手を持ってきたい」と語った。

 藤平は、これまで通常の打撃練習のほとんどを木製バットで行ってきたため、木製を使用する国際大会でも違和感はない。この日も、やや詰まりながらもライナー性の当たりを飛ばしてアピールした。「体はしっかり作ってきました。投手としては点を取られないことを意識して、やるからには1番を狙いたいです」と気合十分に話した。

 今夏の甲子園では、2回戦で履正社・寺島と投げ合って敗れたが、この日はキャッチボールから寺島とパートナーを組み、刺激し合った。自身にとって、U15(15歳以下)以来2度目となるタテジマをまとい、躍動する。【和田美保】