連覇を狙う聖光学院は16-4の8回コールドで東日本国際大昌平を下し、順当に8強進出を決めた。1回表2死から3番・瀬川航騎遊撃手(2年)の先制ソロ本塁打を口火に5者連続得点。8回も瀬川から打者11人の猛攻で一挙8点を挙げ、2戦連続のコールド勝ちを決めた。

 聖光学院は計15安打15打点、両チーム合わせると27安打が乱れ飛んだ打撃戦となった。1年生2人が4、5番の新チームで、今夏甲子園レギュラーの瀬川が経験の違いを示した。相手先発の1年生右腕を攻略。「簡単に3アウトで終わりたくなかった」と、フルカウントから内角高めのスライダーを左翼席にたたき込んだ。8回表の先頭では二直に倒れたが、打者一巡の2死一塁から右越え適時三塁打を放ち、敵失の間に16点目のホームも踏んだ。瀬川で始まり瀬川で終わる展開に、「試合も練習も1年生より多くやってきているので負けていられない」とリーダーの意地を見せた。

 夏の大会前に左すねを痛め、甲子園でも納得いく成績を残せなかった。甲子園後は、これまで左足を上げていた打撃フォームをノンステップに変更。「三振したくないので。足を上げていた時よりもボールが長く見える」と手ごたえを感じている。この日は2四球も選び、出塁した4打席すべてでホームを踏んだ。瀬川は「最近センバツに行っていないので、東北大会に出て監督と部長を連れて行きたい」とバットを振り続ける。【佐々木雄高】