今夏の甲子園に出場した常葉学園菊川の栗原健外野手(3年)と赤井啓輔内野手(3年)が5日、ともに亜大経済学部経済学科のスポーツ推薦入試に合格した。来春から東都大学リーグで優勝24回を誇る強豪硬式野球部に所属し、4年後のプロを目指す。

 高校通算48本塁打を誇る栗原は朗報にも表情を崩さず決意を語った。「強い覚悟を持ってやっていきたい。支えてくれる家族のためにも頑張ります」。プロ志望は強かったが、甲子園では無安打に終わり実力不足を痛感。プロ志望届提出を断念した。当時の森下知幸監督(55=現御殿場西監督)らの助言もあり、亜大への進学を決意。「大学では打率を残せる打者になりたい。かといって小さくまとまらず、フルスイングは貫いていきたいです」と宣言した。

 主将として抜群のリーダーシップを発揮した赤井も冷静だ。「ほっとしたというより、気が引き締まる思いです」。身長168センチ、体重68キロと体は小さいが、遊撃の守備は全国レベル。「亜大OBの井端(弘和=現巨人コーチ)さんのようになりたい」と理想を掲げつつ、「最終的には教師になりたいです」と教員免許の取得も目標に挙げた。

 今夏は1番栗原、2番赤井で強力打線をけん引した2人。「大学でも切磋琢磨(せっさたくま)して、また1、2番を組みたいです」。力強く声をそろえ、大学野球の聖地・神宮での菊川コンビ再結成を誓った。【鈴木正章】

 ◆栗原健(くりはら・けん)1998年(平10)4月22日、浜松市生まれ。幼少期に愛知に転居、小学1年から野球を始める。七宝北中時代は愛知尾州ボーイズに所属し、投手で全国出場。常葉学園菊川では1年秋からレギュラー。172センチ、74キロ。左投げ左打ち。50メートル走は5秒8。血液型O。

 ◆赤井啓輔(あかい・けいすけ)1998年(平10)6月29日、浜松市生まれ。5歳からソフトボールを始め、小学4年から浜松ジャガーズに入団。三方原中では浜松南シニアに所属。常葉学園菊川では2年春からレギュラー。168センチ、68キロ。右投げ右打ち。50メートル走は6秒1。血液型B。