センバツ1回戦を突破した静岡のアルプス席では、同校史上初の女性応援団長、香焼(こうたき)梨沙さん(2年)が、伝統の座って指揮するスタイルで役割を果たした。県内からバス18台で甲子園に駆けつけた生徒や父母会、一般ファン、現地関係者ら一塁側アルプスの約2000人をまとめ、選手にエールを届けた。

 現在ただ1人の応援指導部員として活動。練習をサポートしてくれた甲子園を知る歴代OBからの助言を生かした。「アルプスは傾斜が急なので、上の方の人まで見えるように意識します。声援が徐々に大きくなるのを感じました」。

 静岡市内の静高では、「留守番組」の職員ら約25人が、新学期にむけた準備を進めつつ、テレビに映る選手たちを応援した。同校事務長の八木利真さん(59)は「プレッシャーがあったと思いますが、よく勝ってくれました」と目を細めた。事務員の中沢修斗さん(23)は「試合前からソワソワしました。午後は仕事にならなかった」。西尾雅子さん(42)は「試合終了後にお祝いの電話が10件以上ありました。先輩を超えて4強を目指して欲しい」と話した。