履正社(大阪)が9回の土壇場で逆転し、決勝進出を決めた。

 ドラフト候補安田尚憲内野手(3年)が通算50号となる先制弾を放つなど勢いに乗って、決勝に挑む。

 豪快な幕開けだった。報徳学園(兵庫)西垣雅矢投手(3年)のストレートをとらえて、右翼席へ。甲子園で放った通算50号に「やっと出ました。昨日から積極的に打った結果がつながった」とほっとした様子も見せた。岡田龍生監督(55)の「甲子園で1本打たせてやりたかった」という願い通りの結果となった。

 試合は3回裏に2-2の同点に追いつかれ、6回裏に勝ち越される苦しい展開。3回途中から西垣に変わった池上颯投手(3年)を打ち崩すことが出来ず最終回に。履正社ベンチは全く諦めていなかった。代打白瀧恵汰内野手(2年)の二塁打から一挙4得点。9回裏に追いすがる報徳学園を振り切った。

 センバツ初優勝まであと1勝。安田は「日本一以外何もない。この大会通じて最後まで粘って、粘って成長できたんじゃないかなと思います」。決勝も粘りの履正社野球で必勝だ。