3月31日に甲子園球場で行われる予定だった第89回選抜高校野球大会の決勝は、悪天候が予想されたため中止となり、今日1日に順延された。試合予定だった履正社(大阪)と大阪桐蔭は甲子園の室内練習場で約2時間汗を流し、史上初の大阪頂上決戦に向けて態勢を整え直していた。

 履正社・安田尚憲内野手(3年)が昨秋に続く徳山撃ちでの優勝を誓った。史上初の大阪決勝対決はずれたが、「明日(1日)は負けるわけにはいかない」と、闘志はさらにかき立てられている。同じ大阪の強豪にも苦手意識はない。昨春、昨秋と大阪大会で対戦し、2連勝中だ。昨秋の準決勝では大阪桐蔭のエース徳山壮磨投手(3年)から本塁打を放った。ひと冬超えた相手の成長も感じつつ「かなり自分もいい状態。自信もつけてきたかなと思います」と、高校通算50本塁打のスラッガーは徳山撃ちの再現を狙っている。

 1年時の夏の大阪大会2回戦では1-5で敗れ、強さに衝撃を受けていた。「大阪桐蔭(相手)に悔しい思いもしてきた。対等に戦えると思えるようになった」と気後れはない。準決勝を終えた夜は宿舎でベンチ外メンバーも含めて食事会が開催された。まさにチーム一丸で、初の頂点を狙う。