岩手大会で一関学院・小椋元太内野手(3年)、千厩(せんまや)千葉英太投手(3年)のドラフト候補同士が対決した。7回に左越え二塁打を放つなど、3-2の9回サヨナラ勝ちに貢献した小椋に軍配が上がった。

 小椋の意地が勝った。1-1の7回先頭。6回途中からリリーフしていた千葉英の剛球をはじき返し、左越え二塁打で食らい付いた。「あそこで打たなかったら、主将の資格がない。先発の光(千葉、3年)も頑張っていた」。その後犠打で三進し、スクイズに失敗するが相手捕手の三塁悪送球の間に生還。同地区のプロ注目右腕から1点をもぎ取り、春3連覇に前進した。

 4月中旬に左太もも裏を痛め、一関地区予選を欠場。この日が今春初の公式戦出場だった。1点リードの9回には正面の二ゴロを取り逃し、自らの失策で追い付かれた。「足が止まってしまっていた」と猛省し、左足の状態については「完治してます」と万全を強調した。

 同郷のライバルに負けられない。会津若松市出身の小椋は小学生時代から同市出身の仙台育英・西巻賢二内野手(3年)と火花を散らしてきた。西巻は既に2度甲子園出場を果たしているが、小椋は2年連続で夏の岩手大会準優勝に泣いた。西巻と同じく高卒プロ入りを狙う小椋は「今年は覚悟の年。狙って甲子園に出る」と宣言し「あいつにも負けてられない」と意気込んだ。