「聖-聖」対決で注目された一戦で、大きなアーチをかけた。
聖心ウルスラ学園の5番請関(うけぜき)史也外野手(3年)だ。2点ビハインドの9回、ソロを放って一矢報いた。
「持ち味の積極性がなかったので初球から打った」。
右翼席へ高校通算8号を運んだ。それは、野球を教えてくれた天国の父に向けての感謝のアーチにもなった。父は高校入学前に病気で亡くなった。高校ラストの打席で…。
「最後の打席でホームラン。父も喜んでくれると思う」
通称「アンパンマン幼稚園」(一ケ岡幼稚園)から土々呂(ととろ)小、土々呂中と「ヒーロー」への道を歩んできたような強打者が悔いなき高校生活を終えた。