第100回全国高校野球選手権大会(8月5日開幕、甲子園)に向けた各地方大会の組み合わせ抽選が20日、行われた。

 八千代松陰の清宮虎多朗投手(3年)が全国の舞台を目指す。“セイミヤ”と読む。“キヨミヤ”ではない。日本ハム清宮と似た名前ながら、今、“セイミヤ”の名前は少しずつ全国に広まり始めている。「読み間違えられるようになったのは、昨秋から」。それは、最速145キロとキレのいいスライダーで県大会3試合で19三振を記録し8強に導いたとき。何より190センチの長身が目を引き大型右腕として注目を浴びた。

 中学では20センチも身長が伸び卒業時は183センチに。ぐんぐん伸びる身長に、エンゼルス大谷やカブス・ダルビッシュに自身を重ね「もっと速い球を投げたい」と目標にした。食トレと体幹トレーニングで8キロ増の74キロで高校入学。1年冬には練習後、毎日ジムに通い、初動負荷のトレーニングで関節の可動域を広げフォームが安定。昨春の練習試合で145キロを記録した。

 「打倒・習志野」を掲げる。昨春、秋、今春と敗戦。もう同じ相手に負けたくない。夏に向けチームの勝利を優先しスピード、三振へのこだわりを封印。制球力を磨いている。「もう負けたくない」と挑戦した日々の集大成。清宮はこの夏、全国の舞台に立ち“セイミヤ”の名前をメジャーにする。【保坂淑子】

 ◆清宮虎多朗 せいみや・こたろう。2000年(平12)5月26日、千葉県八千代市生まれ。幼稚園の年長から野球を始め、八千代松陰中では2年時に全国大会出場。高校では1年秋からベンチ入り。2年秋から背番号「1」。190センチ、85キロ。右投げ左打ち。