<全国高校野球選手権:金足農2-1日大三>◇20日◇準決勝

 第100回全国高校野球選手権大会で、金足農(秋田)が日大三(西東京)を2-1で破り、初の決勝進出を果たした。秋田県勢では1915年(大4)第1回大会の秋田中(現秋田高)以来103年ぶり。プロ注目右腕・吉田輝星(こうせい)投手(3年)が9回9安打1失点、5試合連続の完投で勝利に導いた。今日午後2時からの決勝では、東北勢として春夏を通じて初の日本一を目指し、史上初の2度目の春夏連覇を狙う大阪桐蔭(北大阪)と激突する。

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 金足農・吉田が5試合オール完投で決勝に進出した。準決勝まで5完投勝利は近年珍しく、98年古岡基紀(京都成章)以来20年ぶり。吉田は秋田大会から1人で投げきっている。地方大会オール完投→甲子園でも5完投で決勝進出は、兵庫大会7完投から勝ち上がった81年金村義明(報徳学園)以来、37年ぶりの「スーパー鉄腕」だ。

 金足農はここまで選手交代がない。準決勝まで5試合交代なしで決勝に進出したのは、新浦寿夫、藤波行雄らの68年静岡商以来50年ぶりになる。静岡商は興国に敗れて準優勝だった。過去に6試合を9人で制した学校は、58年柳井の1校しかない。【織田健途】