日本高野連が第93回選抜高校野球大会(3月19日開幕、甲子園)を有観客で主催する準備を続けていることが12日、分かった。13日にオンラインで運営委員会を開き、新型コロナウイルス感染急拡大への対応を協議する。同日には、首都圏4都県に続き、甲子園がある兵庫と大阪、京都の3府県にも緊急事態宣言が発令される見通し。ただ、現時点では、緊急事態宣言は2月7日までで、宣言明けには有観客で開催できるよう、準備を進めていく。

昨夏の甲子園交流試合は、部員・指導者の家族や教職員などに限り、観戦を認めた。今春センバツは、感染対策を徹底し、数を絞った上で、一般客も観戦できることを目指す。全席指定が濃厚で、感染者が出た場合の経路を追えるようにする。

応援団の入場についても認める方針。各校の管理下にあるため、一般客よりも感染防止を徹底でき、感染経路も把握できるという判断だ。最終的な総入場者数は、政府の指針に沿う。今後の感染状況により流動的な部分は残るが、3季ぶりとなる甲子園大会のベストなあり方を探る。

運営委員会では、神宮大会枠の扱いについても協議する。昨秋の神宮大会が中止されたため、優勝校が所属する地区の一般選考枠を1校増やす同枠の扱いは現状、未定となっている。どの地区に増枠するかについて、(1)抽選で増枠地区を選ぶ(2)選抜大会出場から遠ざかっている都道府県に増枠する(3)21世紀枠を従来の3校から4校に増やす、といった複数の案が出ている。

神宮大会枠の扱いを定めた上で、29日に全出場校を選ぶ。なお、同日の選考委員会もオンラインでの開催が有力となっている。