新型コロナウイルス感染のため、今夏の第103回全国高校野球選手権石川大会出場を辞退した星稜が14日、金沢市内の同校グラウンドで3年生の引退試合を行った。3年生は伝統の黄色いユニホームを着用し、1、2年生チームと対戦。3-4で惜敗したが、先輩から続々と愛情たっぷりのメッセージが届いた。試合後に林和成監督(46)が代読した。

◆巨人山瀬慎之助捕手

「お疲れさまです。試合、楽しかったですか? 好きこそ物の上手なれという言葉がある通り、好きであることが成功の近道だと思います。また、好きなことを思い切りさせてもらっている環境、親をはじめ、周りの方々への感謝を忘れてはいけないと思います。僕も君たちも、これから人生はとても長いです。いろんな壁があります。逆風も吹きます。お互い強い信念を持って、頑張っていきましょう」

◆ヤクルト内山壮真捕手

「3年生の皆さん、3年間、お疲れさまでした。あっという間の高校生活だと思いますが、これからも人生のなかで、この3年間が自分にとってどれだけ大切なモノかをこの先、少しずつ実感することができると思います。私も高校野球を離れて、1年しかたっていませんが、仲間の大切さや野球に対する志、私生活を大切にすることの重要さなど高校野球生活で得た、多くのことが生かされています。これから進む、それぞれの場所で、3年間で得たモノを生かしながら、そのなかでまた、新たに多くのことを得られるように日々、頑張ってください。私もプロ野球という世界で、活躍して、皆さんの頑張る活力になれるように頑張ります。3年間、お疲れさまでした」

同校は7月20日の日中、野球部員を含む複数の生徒の感染が判明。その日のうちに、学校は県高野連に報告していた。今夏の石川大会では鶴来、羽咋に勝ち、8強に進出。同22日に遊学館と準々決勝を戦う予定だったが、感染者が複数だったため他の選択肢はなく、涙の辞退になっていた。