鵡川が北海道栄に競り勝ち、19年以来3年ぶりの南大会に進出した。旭川龍谷、旭川南を甲子園に導き、昨春就任した小池啓之監督(70)にとっては就任後、5季目にして初の道大会進出。「厳しくやってきたけど、みんなよくついてきてくれた」とねぎらった。

勝利を引き寄せたのは、2回戦まで2戦7打数無安打と不調で、3番から6番に打順を落としていた石塚海舟遊撃手(3年)だ。小池監督から「打順は下げるけど、まず守備に集中してみなさい」と諭され、8回表の守りで、中前に抜けるかという打球を横っ跳びして遊ゴロに。直後の8回裏2死二塁で、勝ち越しの左前打を放ち「守備で乗れた。考えすぎず、思い切って振れた」と感謝した。

鵡川を3度甲子園に導いた佐藤茂富元監督が19年8月に亡くなって以降、初の南大会。監督、部長の間柄で甲子園を経験している小池監督は「勝ったよとは伝えるけど、甲子園に行かないと、まだ喜ばんだろうな」とうれしそうに話した。