<高校野球IBAF18U世界選手権:日本5-6カナダ>◇31日◇予選第1ラウンド◇韓国・木洞

 B組の日本はカナダに延長10回、5-6でサヨナラ負けし初戦を落とした。先発した大谷翔平投手(3年=花巻東)は153キロをマークも制球に苦しみ4回途中3失点降板。日本は2点リードの9回裏2死一塁から好投を続けていた2番手の大塚尚仁投手(3年=九州学院)が同点2ランを浴び延長戦へ。無死一、二塁からのタイブレークの末、10回裏暴投(捕逸)でサヨナラ負けした。明日1日の第2戦は台湾と戦う。日本2000003000=5カナ0012000021=6【日】大谷、大塚、神原【カ】ケロッグ(左投げ)シーブルック(左投げ)コントリル(右投げ)ダウ(右投げ)【本】ホッジス

 <1回>

 日本は1番森が右前安打。2番伊与田は送りバントを決め1死二塁。3番田村はカーブをうまくミートし中前安打。一、三塁。4番大谷は1-2から高めカーブを打って中犠飛。1点を先制。5番北條の時暴投。2死二塁。北條は左前に適時打を落とし2点目。6番水本は二直で攻撃終了。

 カナダの攻撃。日本先発は大谷。1番

 直球が高めに浮きストレートの四球。2番

 初球アウトローに直球決まり1ストライク。2球目直球を打って一ゴロ。1死二塁。3番

 0-2から外角直球で左飛。4番

 2-2からスライダーで空振り三振。無失点。

 <2回>

 日本は7番笹川は遊ゴロ。8番金子は一ゴロ失策で1死一塁。9番佐藤は中飛。1番森は遊飛に倒れ無得点。

 カナダの攻撃。投手は大谷。5番

 3-2から153キロの外角高め直球で空振り三振。6番

 15歳の指名打者。2-2からチェンジアップで空振り三振。3者連続で3個目。7番

 3-2からスライダーが外れ四球。8番

 2-2から外角低めツーシームで空振り三振。4個目。

 <3回>

 日本は2番伊与田が中前安打。3番田村は一、二塁間を破る右前安打。ランエンドヒットが決まり無死一、三塁。4番大谷は2-1から直球をはじき返し痛烈な遊直。一塁走者田村が飛び出し併殺。2死三塁。5番北條はストレートの四球。6番水本は初球直球を打ち上げ二飛。追加点ならず。

 カナダの攻撃。投手は大谷。9番

 3-2からやや沈む変化球が外れ四球。1番

 3-1から直球で遊ゴロ。1死一塁。2番

 初球に二盗成功。2球目暴投で1死三塁。3球目直球を打たれ中前適時打で1点を失う。3番

 2-1から低め直球を打って一ゴロ。2死二塁。4番

 2-2からスライダーで遊ゴロ。1点で止めた。

 <4回>

 日本は7番笹川が左飛。8番金子は四球。9番佐藤の時、金子がけん制死。佐藤は大きなカーブを見逃し三振で無得点。

 カナダの攻撃。投手は大谷。5番

 死球。6番

 0-2から直球で二飛。7番

 3-2から直球が内角に抜け四球。1死一、二塁。ここで小倉監督がマウンドへ向かい激励。8番

 1-0から内角直球を右翼線へタイムリー。2-2同点。なおも一、三塁。9番

 3-1から外角スライダーをちょこんと合わされ右前適時打。2-3と逆転を許す。

 ここで大谷は降板しレフトへ。2番手の大塚が登板。1番

 遊ゴロ。2死一、二塁。2番

 遊ゴロで攻撃終了。大塚が見事なリリーフで追加点を防いだ。

 <5回>

 日本は1番森が2-0から打ち上げ左飛。2番伊与田は見逃し三振。3番田村は一ゴロで3者凡退。

 カナダは3番が見逃し三振。4番は空振り三振。5番も三振で3者連続三振。大塚が素晴らしい投球。

 <6回>

 日本は4番大谷が二ゴロ。5番北條は投ゴロ。6番水本は見逃し三振で3者凡退。

 カナダは6番が三ゴロ。7番は二飛。伊与田が後ろ向きで好捕。8番は二ゴロで3者凡退。大塚、好投。

 <7回>

 日本は7番笹川から。バント安打を狙ったが惜しくもアウト。8番金子は四球。1死一塁。9番大塚は送りバント。前進していた三塁手が素手で捕って二塁送球も悪送球で一、二塁。1番森は一ゴロ。2死一、三塁。2番伊与田は遊ゴロ。チェンジかと思われたが後逸し三塁から金子が生還し3-3同点。なおも一、三塁。3番田村は右前適時打を放ち4-3と勝ち越した。ここでカナダは2番手のシーブルックにスイッチ。4番大谷は初球を詰まりながらも左前に落とすタイムリー。5-3。5番北條は一飛で攻撃終了。

 カナダは9番が右飛。1番は見逃し三振。2番は右邪飛。大塚の好投が続く。

 <8回>

 カナダは3番手のコントリルが登板。日本は6番水本が四球。7番笹川が送って1死二塁。8番金子は左飛で2死二塁。9番大塚は中飛で無得点。

 カナダは3番がスライダーで空振り三振。4番は遊ゴロ。5番は中飛で3者凡退。大塚は代わってから1人の走者も許さない好投。

 <9回>

 カナダは4番手のダウが登板。日本は1番森が四球。2番伊与田が送って1死二塁。捕逸で三塁へ。3番田村は遊ゴロで2死三塁。4番大谷は敬遠。5番北條は3-2から変化球で空振り三振。無得点。

 カナダは6番が二飛。7番が左前安打。8番は右飛。9番ホッジスが左越えに2ラン。5-5同点。1番は中前安打。2番は一ゴロで延長戦へ。

 <10回>

 無死一、二塁からのタイブレーク。

 日本は2番伊与田からの攻撃を選択。2球バントをファウルした後3球目に捕手が後逸。しかし二塁走者の大塚が中途半端な走塁で二、三塁間で挟殺。1死二塁。伊与田は三塁線へ痛烈なゴロもアウトで2死二塁。3番田村は一ゴロに倒れ無得点。

 日本は3番手の神原が登板。カナダは2番から。送りバントを決め1死二、三塁。3番は敬遠で1死満塁。4番は3-2から空振り三振で2死満塁。5番の3球目、左打者への内角低めのスライダーを捕手の森が捕球できず後逸。三塁走者が生還し、日本はサヨナラ負けで初戦を落とした。

 【日本先発メンバー】1(捕)森2(二)伊与田3(三)田村4(投)大谷5(遊)北條6(中)水本7(右)笹川8(一)金子9(左)佐藤

 【高校日本代表メンバー】

 ◆監督◆小倉全由(日大三)

 ◆コーチ◆吉田洸二(清峰)大野康哉(今治西)

 ◆投手◆大谷翔平(花巻東)岡野祐一郎(聖光学院)佐藤拓也(浦和学院)神原友(東海大甲府)浜田達郎(愛工大名電)藤浪晋太郎(大阪桐蔭)大塚尚仁(九州学院)

 ◆捕手◆田村龍弘(光星学院)中道勝士(智弁学園)森友哉(大阪桐蔭)

 ◆内野手◆菅原拓那(常総学院)田端良基(大阪桐蔭)城間竜平(光星学院)伊与田一起(明徳義塾)北條史也(光星学院)金子凌也(日大三)

 ◆外野手◆呉屋良拓(浦添商)笹川晃平(浦和学院)高橋大樹(龍谷大平安)水本弦(大阪桐蔭)※大阪桐蔭・森以外は全員3年生

 

 【大会概要】

 IBAF(国際野球連盟)が主催する18歳以下の選手による大会。日本としての初出場は82年の沖縄県選抜。日本代表としては04年が初で、準優勝。今大会は、米国、韓国など参加12チームが2グループに分かれ、第1ラウンド(R)では総当たりのリーグ戦を行う。各グループの上位3チームが第2Rに進出し、第1Rで対戦していない3チームと対戦。第1Rと第2Rの成績を合わせて1~6位を決定。決勝Rでは1位と2位、3位と4位、5位と6位による順位決定戦を行う。

 グループAは米国、韓国、ベネズエラ、オーストラリア、コロンビア、オランダ。

 グループBは日本、カナダ、台湾、パナマ、チェコ、イタリア。

 【大会ルール】

 DH制を採用し、5回終了時に15点差、7回終了時に10点差がついていればコールドゲームが成立する。9回終了時に同点の場合は、延長10回からタイブレーク方式を採用。無死一、二塁から攻撃を開始する。その際、どこからスタートするかは自由に選ぶことができる。バットは木製を使用する。