今夏の全国高校野球選手権大会の広島県代表だった広陵高校(広島市安佐南区)の野球部員約140人が28日、土砂災害の被災地域で土砂の撤去作業に加わり、エースの3年吉川雄大(17)は「甲子園ではたくさん応援してもらったので、少しでも力になりたい」と話した。

 ボランティアには1~3年の全員が、被害が大きい安佐南区八木・緑井の両地区に分かれて参加。全身泥まみれになり、住宅の土砂を土のうに詰め、次々にトラックに積んだ。

 緑井地区に住む主婦上田直枝さん(54)は「家の前に土のうが大量にあって、途方に暮れていた。あっという間に動かしてくれ、ありがたい」と笑顔を見せた。

 3年赤川太一(18)が「なかなか泥が減らず、思っていた以上に厳しい作業だった。また参加したい」と話した。