<第54回全国高校軟式野球選手権>◇26日◇高砂市野球場◇1回戦

 半世紀ぶりの快挙だ!

 5年ぶり7度目出場の秋田商(北東北)が、4-0で鹿児島商(南部九州)を下し49年ぶりの勝利を挙げた。エース長沢佑弥(2年)と宮本宗一郎主将(3年)の完封リレーで8強入り。秋田勢の勝利も95年の能代(準優勝)以来14年ぶりだ。02年の仙台育英以来7年ぶり5校目の東北勢Vに、あと3勝となった。

 歴史的1勝を挙げた秋田商ナインは、ホッとした笑顔でマウンドに集まった。「初戦は絶対に勝ちたいと思ってた」と宮本主将。ほぼ半世紀、勝てなかったプレッシャーをはねのけ、貴重な白星をもぎ取った。

 投手陣の踏ん張りが勝利を呼んだ。エース長沢が6回2安打無失点。完封ペースだったが、7回にスパッと交代。県大会から全5試合に登板してきた宮本主将が、終盤3回を無安打投球で締めた。佐川宏監督(38)は「終盤は相手の集中力が高まる。宮本は経験豊富。精神的に強いので毎試合この形」と説明。先発は変わっても「不動の守護神」につなぐ勝利の方程式を、全国大会でも貫いた。

 そんな宮本主将は、阪神藤川球児のファン。スポーツ紙で「力んで投げると直球が走らない」という記事を読んだ。「火の玉ストレート」とまではいかないが「記事の通り、力を抜いたら良かった」と北東北大会決勝では最速を更新し133キロをマークした。

 準備万端だった。環境の変化に慣れるため、21日に神戸入りし練習に励んだ。暑さ対策も行い、秋田ではジャンパーを着て練習した。27日の相手はこの日、大会史上初の完全試合を達成した小林雄太投手(3年)擁する名城大付(東海・愛知)。宮本主将は「自分たちの野球をするだけ」と落ち着いていた。【三須一紀】