第84回選抜高校野球大会(3月21日開幕、甲子園)の出場32校を決める選考委員会が27日、大阪市内で開かれる。21世紀枠推薦校の女満別(北海道)が吉報を待っている。発表を前日に控えた26日、いつも通り学校グラウンドで午後4時から約2時間半、マイナス15度の厳寒のなかフリー打撃、バットスイングに取り組んだ。

 夕日が落ちる真っ白なグラウンドに「甲子園いくぞ」とナインの大声が響いた。21世紀枠候補となった昨年12月15日以降、ナインは努めて「甲子園」や「センバツ」という言葉を口にはしなかった。だが、目前に迫った運命の日を前に選手の1人がナインの思いを代弁して叫んだ。

 21世紀枠候補にはなったが、練習内容に大きな変化はなかった。屋外での雪上紅白戦を7試合行い、実戦感覚を養った。エース二階堂誠治(2年)も下半身強化に重点を置き、体力アップに努めた。鈴木收監督(43)は「打力もアップしています」と練習の成果を話す。

 全校生徒133人ながら昨夏の北北海道大会4強、昨秋全道16強に進出。小規模校の星として期待は高まっている。副主将の芳野順哉外野手(2年)は「やるべきことはしっかりとやりました」と、準備は整えた。【中尾猛】