<高校野球兵庫大会:関西学院6-4川西北陵>◇17日◇3回戦◇ベイコム

 元阪急の名内野手で昨年までオリックス2軍監督を務めた弓岡敬二郎氏(56=四国IL・愛媛監督)を父に持つ関西学院・弓岡敬太外野手(3年)が、4回戦に進んだ。東洋大姫路(兵庫)時代の父をしのぐ50メートル走5秒8の俊足と好機に強い打撃が自慢。広岡正信監督(59)は「競り負けているとき、流れを変える代打、代走の秘密兵器」と信頼。この日は川西北陵にリードを許さず出場機会はなかったが一塁コーチャーで貢献。「自分を信じて、やりなさいと普段から父に言われています」と明かした。

 試合は波乱。6、7回に4失策で4点リードを追いつかれた。遊撃の久保田卓(3年)は6回に3失策し3失点を招いた。その久保田が7回に決勝打。「足が動かなくなって。打てて良かった」と息をついた。6月の練習中にボールを左目に当て、眼底を骨折。大会直前まで顔面をはらしていた。苦しんだ久保田を、弓岡は「普段はすごくうまいショートですから」と思いやった。【堀まどか】

 ◆弓岡敬太(ゆみおか・けいた)1996年(平8)6月25日、兵庫県生まれ。仁川小1年から学校の軟式野球部で内野手として野球を始め、関西学院中学部で「宝塚シニア」に所属。当時は外野手。関西学院では2年秋から背番号15でベンチ入り。好きな選手は、オリックス坂口。50メートル走5秒8。遠投80メートル。右投げ右打ち。