<高校野球静岡大会:日大三島13-3東海大翔洋>◇27日◇準々決勝◇草薙球場

 第1シード日大三島が先発全員安打で東海大翔洋を13-3で下し、03年以来11年ぶり4度目の4強入りを果たした。2点を先行され、3-3となった5回裏に打者一巡の猛攻。3連続三塁打などで6点を奪い試合を決めた。

 春の王者の姿がよみがえりつつある。腰痛のため今月上旬に本格合流した望月天馬(3年)が、4回戦の清水西戦に続いて1番中堅で出場。5回の第3打席では右中間を深々と破る三塁打で派手なガッツポーズも飛び出した。今大会の初長打に「2試合目まで試合に出てなかったし、ようやくスタートラインに立てた気がする。楽しかった」と振り返った。

 俊足の望月に小技の高田が続いて、主砲の中泉がバットを振るのが春の日大三島だった。今大会では中泉が厳しいマークにあっているが、数少ないチャンスで長打を放っている。4番に入る大島惇平(3年)はこの日は単打4本で、打線として機能。大島が「春のときの雰囲気に近づいてきた」と話した。

 決勝進出となれば優勝した89年以来2度目となる。明日29日の準決勝の相手は昨年1回戦でサヨナラ負けした掛川西。破壊力抜群の打撃でリベンジだけでなく優勝に王手をかける。【加納慎也】