今秋ドラフト上位候補、前橋育英(群馬)高橋光成投手(3年)が、卒業後の進路をプロ一本に絞ったことを表明した。「第10回BFA

 U18野球選手権」(9月1~6日、タイ・バンコク)に出場する高校日本代表18人が26日、大阪市内に集合し、結団式と初練習を行った。済美(愛媛)安楽智大投手(3年)が落選し、高橋には高校日本代表エースとして期待がかかる。

 涙に暮れた7月20日の群馬大会3回戦から1カ月以上がたち、高橋はすっきりとした表情で会見場に現れた。昨夏は甲子園優勝投手に輝いたが、今夏は前日25日の決勝をスタンドから見つめた。群馬大会敗退後初めて公の場に登場し、進路については「プロを志望してます。(タイ遠征から)帰ったら(プロ志望届を)出すと思います」と決意を固めた。

 一緒に戦うはずだった済美・安楽が、部内いじめが発覚したことで、選出されなかった。「安楽とは(昨年)同じ部屋でやってきて、寂しい思いはあります。悔しがっていると思います」と思いやった。

 ただ1人の2年連続代表入り。盟友の分まで「投手の中心としてチームを引っ張っていきたい」と誓った。昨夏は楽天松井裕、西武森らとともにU18世界野球選手権に出場し、決勝で米国に敗れて準優勝に終わった。経験を生かした外国人対策として「甘いボールは打たれる。低めに集めたい」と対戦を思い描く。

 午後からの代表初練習では、ブルペンで35球を投げた。高橋広監督(鳴門渦潮)からエースの指名を受け、チーム“開幕戦”となる、今日27日の近大との練習試合に先発することが決まった。台湾の食事が合わなかった昨夏の経験から、遠征にはふりかけを持参し、体調管理にも万全を期す。プロ志望届を提出すれば、上位指名は確実。夢のプロ入りを前に、エースとして、アジアNO・1を取りにいく。【前田祐輔】