<高校野球秋季東京大会:東海大菅生3-2二松学舎大付>◇9日◇決勝◇神宮

 東海大菅生が、逆転で今夏の東東京代表、二松学舎大付を破り、来春のセンバツ出場を確実にした。優勝は18年ぶり2度目で、センバツに出場すれば06年以来9年ぶり3度目。準決勝から連投のエース勝俣翔貴投手(2年)が9回2失点で完投し、就任6年目の元中日、若林弘泰監督(48)は春夏通じて初の甲子園。

 投打でプロ注目の勝俣が、最後までマウンドを守った。1点リードの9回、2死満塁を招いたが、宝刀スライダーで二飛に切る。準決勝4安打完投に続き、144球、2失点完投。「信じられない」と興奮した。

 1年夏から一塁のレギュラーをつかみ、本格的に投手になったのは、今夏新チームが発足してから。甲子園目前で敗れた西東京大会決勝で左手に死球を受け、小指を粉砕骨折した。それでも投球練習を続け、最速142キロに伸ばした。ロッテ諸積スカウトは「投手としても、打者としても魅力がある。(高校生では)東京NO・1」と期待する。

 元中日の若林監督は「2日で18イニング投げないとエースではない」と送り出した。今夏は高校、大学の先輩、巨人原監督から激励メールを受け取り、中日時代の恩師、楽天前監督の星野氏にも連絡。「また電話するきっかけができました」と感激した。