<センバツ高校野球:中京大中京2-3明徳義塾>◇28日◇2回戦

 明徳義塾のトップバッター石橋が、熱戦にケリをつけた。2-2で迎えた延長10回裏。2死から相手エラーで谷幸樹中堅手(3年)が一気に二塁まで進む。流れに乗った石橋は初球をフルスイング。打球は一塁線を抜け、谷が歓喜のサヨナラのホームを駆け抜けた。ヒーローは「(サヨナラ打は)記憶にない」と興奮した。

 エースの南野悠介(3年)も意地を見せた。初戦の関東一(東京)戦に続く完投勝利。10安打を許すが、3回の2点だけに抑え、耐え抜いた。122球を投げた初戦後は酸素カプセルに入り、中4日に備えた。この日は137球の多投も「大丈夫です」と力強かった。この日の勝利で馬淵史郎監督(52)は甲子園通算35勝(17敗)とし、尾藤公監督(箕島)に並ぶ歴代7位となった。【佐藤貴洋】