「0割ワースト男」本荘・井島がつなぐ
第90回全国高校野球選手権大会に東北勢の先陣を切って、4日の第2試合で本荘(秋田)が、鳴門工(徳島)と対戦する。同校の予選チーム打率は、出場55校中最も低い2割5分2厘。初勝利には打線のつながりが不可欠だ。中でもスタメンでただ1人、無安打に終わった2番井島貴之一塁手(3年)が鍵を握る。これまでの分も-とばかりに今夏初安打、そして得意のバントで打線に勢いを与える。
軽やかに、井島が動き回った。奈良・橿原球場での最終調整。フリー打撃では逆方向中心に徹底して打った。チーム1のバント職人らしく、シート打撃ではスクイズも決めた。今夏は無安打だが気にしていない。「1本出したいけど、バントもしっかりやらないと」とつなぎ役らしく語った。
アクシデントも苦にしない。県初戦(2回戦)の秋田工戦後、熱中症で点滴を打ち、3回戦の平成戦では大事を取った。5戦フル出場したレギュラー陣の中でただ1人、途中出場を経験した。だが27日の大阪入り後、暑さに参り16人が体調不良を訴えたのとは対照的に、体調を崩さなかった。「(熱中症の)免疫でもできたんですかね」と笑い飛ばす。
県大会では背番号13。甲子園で背番号3を取り戻した。尾留川(びるかわ)徹監督(48)が、守備とともに「犠打や四死球が結構ある。ヒットと同じ。チームに貢献した」と、5四死球とチーム最多の3犠打を評価してのものだ。
「きれいなヒットはいらないし、塁に出ること、進めることだけ考えている」と井島。役割に徹する2番打者に、同監督はひそかに期待をかける。「(チームで井島が)最初にヒットを打つ夢を見たんですよ」。無安打男に1本出れば、低迷する打線の起爆剤になるはずだ。【清水智彦】
[2008年8月4日11時33分 紙面から]
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