青森山田が4年連続初戦突破/夏の甲子園
<全国高校野球選手権:青森山田2-1日本航空>◇5日◇1回戦
青森山田が2-1で日本航空(山梨)に競り勝ち、東北勢初の4年連続初戦突破を果たした。散発3安打に抑えられたが、4回に相手失策とスクイズで2点を奪った。エース木下龍二投手(3年)が107球の省エネ投球で1失点完投、逃げ切った。これで夏通算10勝(春は0勝1敗)となり、みちのく勢では東北、仙台育英(ともに宮城)に次ぐ単独3位の勝ち星となった。また渋谷良弥監督(61)は甲子園通算15勝目。学校創立90周年を迎えた節目の年に「強豪」を証明する数字が並んだ。
この日唯一の三振で締めた木下が、右腕を大きく突き上げた。東北勢では、単独校として初となる4年連続初戦突破を、青森山田がやってのけた。安打数は相手が9本、青森山田が3本だが「安打らしいのは(7回の)二塁打1本くらいでしたから」と木下。肝が据わっていた。実際、攻守にわたって試合を支配したのは青森山田だった。
「まさか3安打で勝てるとは思わなかったよ」と渋谷監督。適時打は1本もない。だが、どっしりとした試合運びだった。4回裏無死一、二塁。出場55校の主力選手中、地方大会で最高打率7割6分5厘の記録を残した4番、斎藤樹伸一塁手(3年)にセーフティーバントのサイン。「迷うことはなかった」と同監督。
斎藤樹も「チームにはプラスのこと。ある意味、気が楽になった」と投前に転がすと、悪送球を誘い先制した。渋谷監督は「投手に捕らせれば(バントは)うまくいくよ」と伝えていたという。ビデオで相手投手のフィールディングを研究しつくしていた。その後も6番豊田駿介三塁手(3年)が投前にスクイズ。弱点を逃さなかった。
守備もソツがない。9回表は1死二、三塁と一打逆転のピンチ。三遊間を破ろうかという打球を、前進守備の宮守淳貴遊撃手(2年)が軽々とさばき、走者をくぎ付けにした。「ピンチのときほど、攻める気持ちが大事。今までやってきたことが出た」。豊富な練習量に裏打ちされていた。強化期間ともなれば、朝5時半の朝練習に始まり、授業を挟んで半日近く練習する。「内野手が1カ所に集まって、早いペースで延々とノックをするんです」と、9つの守備機会をこなした宮守。猛練習でつかんだ自信だった。
チーム通算10勝目、自身通算15勝目。節目のウイニングボールを手にした渋谷監督は「90周年だし何とか勝ちたかった。ボールは(木村隆文)理事長にプレゼントします」と笑った。実績は東北トップレベルとなった。夏の勝利数は東北、仙台育英に次いで東北勢単独3位に浮上。4年連続勝利は、その2校も記録していない。次戦は新鋭の本庄一(北埼玉)と11日の第1試合で対戦。「相手は全然分かりませんが、期間もありますから」と同監督。次の1勝へ向け、準備を怠ることはない。【清水智彦】
[2008年8月6日10時51分 紙面から]
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