雄星、夏こそ長崎にリベンジ/夏の甲子園
<全国高校野球選手権:組み合わせ抽選会>◇5日◇グランキューブ大阪
花巻東(岩手)菊池雄星投手(3年)が、初戦でセンバツ決勝敗退の借りを返す。組み合わせ抽選会が行われ、出場49校の組み合わせが決まった。今秋ドラフトの超目玉左腕は大会3日目の第4試合で長崎日大と対戦する。センバツ決勝で敗れた清峰(長崎)今村猛投手(3年)を長崎大会準々決勝で破った相手だけに、“リベンジ”を期す。大会は8日に開幕し、15日間の予定で行われる。
菊池は隣に座るチームメートの手を握り締めながら、その瞬間を待っていた。「緊張して、自然と握ってました(笑い)」。組み合わせボードに長崎日大の学校名が入ると、笑顔でナインと顔を見合わせた。自分にとってリベンジすべきライバルを、県大会で下した相手というのも因縁だ。「あの今村くんを打ったので、強烈な印象があります。また長崎県の学校と当たるのは珍しいこと。やりがいがあります。チャレンジャーの気持ちで臨みたいです」と言い切った。
センバツ決勝では清峰・今村猛と投げ合い、0-1で敗北。以来、今村の力配分のうまい投球を参考にレベルアップに励んだ。「力の入れ具合がうまくて、こういう高校生がいるんだなと思った。今村くんに近づこうを思ってやって来た」と、雪辱への思いを明かす。部室の天井には、清峰に敗れた試合の新聞記事や、雑誌に掲載された今村の顔写真の切り抜きを張り、心を奮い立たせた。
7月22日、今村が長崎大会準々決勝で敗れると、翌23日の岩手大会準決勝後、菊池は「(携帯電話の)番号を交換したかったんですけど…」と残念がった。甲子園での再会の夢は断たれた。それでも、今もライバルを強く意識する。「今村くんがどっち(長崎日大か花巻東)を応援するか分からないけど、成長した姿を見せたい」と意気込んだ。
この日の抽選会の直前、菊池はくじを引く川村悠真主将(3年)と左手でガッチリ握手。「この左手ならいいところ引くからと言いましたけど、その通りになりました」と笑顔で振り返った。最速152キロを誇る怪物左腕の最後の夏は、運命的な巡り合わせで幕を開ける。【由本裕貴】
[2009年8月6日13時35分 紙面から]
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