【テンピ(米アリゾナ州)19日(日本時間20日)=大塚仁】エンゼルス松井秀喜外野手(35)が「赤ゴジラ」として始動した。キャンプ本拠地のディアブロ・スタジアムを初めて訪問し、首脳陣やバッテリー組のチームメートにあいさつ。室内での初トレーニングも行い、練習後には全身赤のトレーニングウエア姿を披露した。帰り際には熱心な地元ファンの「出待ち」にも遭った。23日の全体キャンプインを前にキャンプ地が早くも熱を帯びてきた。

 ほおまで少し赤くなっていた。室内での初練習を終え外野に現れた待望の新戦力を、スタンドにいた約20人のファンが拍手と歓声で迎える。その熱い視線の先には、Tシャツ、ハーフパンツ、靴下と上から下までのすべてを普段は着ない赤でそろえた松井がいた。「どうですかね。皆さんに感想をうかがいたいですけど。これから見慣れてくるでしょう」。照れくさそうに周りを見渡しながら、新天地のグラウンドを踏みしめていた。

 新しい日々が始まった。18日夜にテンピ入りし、この日に初めて球場で自主練習。メニューは室内でバイクをこぐなど軽めにとどめたが「施設はきれいで使いやすくてよかった」と短い時間が新鮮だった。久々に対面したソーシア監督には「体調に気をつけながら、自分のペースでやってくれ」との言葉をかけられた。同監督は「去年のゲレロもそうだが、ケガをした選手はそれぞれのメニューでやっている。皆と一緒にはやらずに様子を見ていく」と不安の残る左ひざに配慮した「松井メニュー」を用意しており、そのお墨付きも与えられた格好となった。

 クラブハウスではチームメートとも初対面した。「まだ投手陣だけですけど、あいさつはしました」。迎えるチームも当然ながら歓迎ムード。過去2本塁打を浴びているサンタナは「タフな打者だから敵と味方では大違い。彼の強い援護があれば思い切って投げられるね。みんなすごくウエルカムな気持ちだよ」と合流を頼もしそうに喜んだ。

 外野席から声援を送ったアリゾナの地元ファンは、松井を待つために駐車場の出口に移動して10人以上が列をつくった。松井は帰り際に車を止めて降り、1人1人にサイン。ヤンキースのキャンプでは選手の行き帰り時にファンが接触できないため「出待ち」も久々に味わった。がらりと変わった環境で、赤に染まった松井が動きだした。