巨人の“あしなが兄さん”になる。菅野智之投手(25)が、今季から介助犬の育成や訓練者の養成などをサポートする「社会福祉法人 日本介助犬協会」に1勝につき、10万円を寄付する「菅野基金」(仮名)をスタートさせることが27日、分かった。愛犬家で知られ、このオフ、知人を通じて伝え聞いた介助犬の現状に「僕が少しでもお役に立てれば」と決断した。2年連続の開幕投手奪取に向け、今日28日のヤクルト戦(東京ドーム)に先発する。

 巨人菅野が、介助犬を支援するために勝利を積み重ねる。「満足な援助が受けられず、困っている方がいると聞いた。僕が少しでもお役に立てるならばとの思いで、このような形に決めました。1勝でも多く、勝てるように頑張ります」と思いを込めた。

 きっかけは知人を通じて知った、介助犬の現状だった。実家で飼う2匹のトイプードルを子供のようにかわいがるほどの愛犬家。「ワンちゃんのために」立ち上がるのは菅野らしかった。入団以来、社会貢献活動への意識は高く、昨年12月にも、神奈川・伊勢原市の東海大学付属病院を訪れ、闘病中の子供たちと交流。「野球選手の立場からできることもある」と言動での支援も呼び掛ける。

 今季から、巨人は社会貢献活動を発展させるプロジェクト「G■hands」を立ち上げた。20日の練習前に、全選手、スタッフがロゴ入りのTシャツを着用し、ハート形の集合写真で撮影。小児医療への支援に積極的な選手会長の村田、ランドセル基金を立ち上げる内海らに続き、愛犬家の菅野らしく、新たな分野の支援で貢献する。

 この日は、川崎市のジャイアンツ球場で西村、小山とともに投手練習に参加した。今日28日のヤクルト戦に先発する予定で2年連続の開幕投手へ向け、大事なアピールの場となる。「1日1日が勝負。内容と結果が伴うように、(開幕投手への)強い気持ちを持って投げたいです」と決意を込めた。【久保賢吾】

※■はハートマーク