ソフトバンクの1番争いに今宮健太内野手(23)が浮上した。この日1番に起用され5打数1安打だったが、結果以上に凡打の打球も強い。初回の二直、9回の中直も当たりはよかった。工藤監督も「2打席目以外は、いいあたりが出ている。(1番が)合いそうな気配が出ている。もう少し同じところで使ってみるか」と高評価だ。

 左腕に強いことを買われての先発1番。7回の右前打は内角球をしっかりたたいての右打ち。「まだまだですけどね。宮崎での試合よりよかった」。キャンプから取り組んでいる下半身を使った打撃フォームが実りつつある。

 二人三脚で教えてきた大道コーチは「形がしっかりできている。三振を昨年(104)の半分に減らそうと話している。ここまで紅白戦から三振0だし」と目を細めた。

 ここまでの1番候補は本多、明石。昨季打率2割4分の今宮だが、確実性さえ上がれば走力もあり、内角には高校通算62発の本塁打を打つツボも持っている。「スタートで俺からチームを勢いつけてやろうと思える」と本人も1番は好きな打順だ。この日はナイター終了後に1人でティー打撃。新今宮打法が花開きそうだ。【石橋隆雄】