今日26日から「日本生命セ・パ交流戦」が始まる。

 手負いの主砲が強行出場も辞さない構えを見せた。24日の阪神戦で右太もも裏を痛めたDeNA筒香嘉智外野手(23)が25日、横浜市内の病院で精密検査を受けた。検査結果は首脳陣が不在ということもあり、チームの運営上の理由により公表されなかった。だが筒香はこの日「いける状態であれば当然いきたい気持ちはある」と言い切った。交流戦開幕のオリックス戦出場を視野に入れた。

 悪夢から一夜明け、再び闘争心みなぎる表情が戻った。24日阪神戦では1回に一塁への全力疾走で同箇所に痛みが走った。直後は眉間にしわを寄せ、険しい表情のままベンチに下がった。だが、この日午後2時ごろにはバットとグラブを携えて横浜スタジアムの室内練習場に入った。約10分間の動作確認を終えると、再びタクシーに乗り込み、治療に向かった。「明日の試合に向けて出来ることはすべてやる」と“奇跡の回復”を信じて手を尽くす。

 最終判断は、今日26日の練習前に中畑監督ら首脳陣との話し合い後になる。筒香は「今は、まだ分からない。明日ですね」と慎重な姿勢も崩さなかったが、主将、4番として最後の最後まで出場の可能性を探る。むろん、スタメンは極めて厳しい状況で、仮に出場しても勝負どころでの代打となる見込み。それでも、11本塁打、打率3割3分1厘、40打点で打撃3部門のリーグトップを独占する筒香の存在は、チームにとってはケタ違いの影響を及ぼす。強行出場か、登録抹消か-。人事を尽くして天命を待つ。【為田聡史】