足踏みで、正念場が到来した。日本ハムが、2位西武に痛恨の力負けを喫した。左腕エース吉川が4回もたず、5失点で降板。攻守にミスを連発し、2戦連続で大敗した。首位で突入した交流戦明けから1勝6敗と失速。ソフトバンクに続き、西武に今日敗れれば、Aクラス争いをする2強にともに同一カード3連敗となる危機的状況になった。6月は9勝10敗と黒星先行で、V戦線にとどまるには立て直しが急務になった。
陰った勢いは、簡単には戻らない。4回までに一挙5失点し、前夜のVTRのように大差で屈した。今季最長8試合連続安打、今季6度目の猛打賞。3年ぶり復帰した優勝請負人で1人、気を吐いた田中賢介内野手(34)は自問自答した。「流れが悪い。まずは勝つこと。リーグを制覇するには、こういう試練を乗り越えていかないといけない」。若手主体のチームをけん引する使命が、敗戦の弁に宿った。
空回りの連鎖だった。大谷に次いで信頼ある先発吉川が、足をすくわれた。1回、先頭の秋山に死球。1死一塁から、浅村に二塁内野安打。ランエンドヒットで、失策が記録されなかったが、名手の田中のファンブルでピンチが広がった。続く中村の打球を、レアードが逆シングルで捕球を試みてスルー。適時失策で先制され、この回に2失点。険しい序盤の流れは、最後まで重かった。
攻守のミス連発で、歯止めが効かない。2回無死一、二塁の絶好の反撃機では、岡が捕邪飛で犠打失敗。西武先発の十亀を早期攻略するチャンスを手放し、流れは一方的になった。栗山英樹監督(54)は「誰が、どうということじゃなくてね。もっと、もっとガムシャラにやらないといけない」と悔いた。西武の強打に焦点が当たるが、ライバルの強みを引き出している一因は「自滅」にもあった。
シーズン折り返しに近い、残り72試合。開幕から進撃も、6月は9勝10敗と黒星が先行した。貯金は8あるが、交流戦明けから1勝6敗と大きく負け越し。この日も序盤に失点、10安打で9残塁の拙攻。投打に要所で、もろさを見せている。6回に中犠飛で2試合連続で打点と奮闘した大谷は、声を大にした。「雰囲気は良くないけれど、安打は出ているので生かしたい」。早急に断ち切り、再反攻に出たい。【高山通史】



