中日のスカウト会議が8日、名古屋市内で行われた。会議には落合博満GM(61)に加え谷繁元信監督(44)も初めて参加した。4時間半のロング会議後、中田スカウト部長は「候補選手の説明をしただけ。1位候補はこういう選手がいますという程度。決めるのは早くて前日。当日になるかな」と説明したが「1位候補は12人」と明言した。

 県岐阜商・高橋純平投手(3年)駒大・今永昇太投手(4年=北筑)関東第一・オコエ瑠偉外野手(3年)トヨタ自動車・木下拓哉捕手(23=法大)らの名前を挙げた。1位は即戦力になり得る投手が基本路線。ただ、あらゆる可能性を直前まで残した。同部長によると谷繁監督からは「爆発的な力を持っている選手をとってほしい」とリクエストがあったという。

 素材重視という観点から見れば、異次元の走塁と勝負強い打撃で甲子園を沸かせ、U18ワールド杯でも活躍した関東第一・オコエ、「ポスト谷繁」を考えれば社会人NO・1捕手の呼び声が高い地元トヨタ自動車の木下が魅力的だ。

 実績のあるベテラン勢が次々とユニホームを脱いだ。補強ポイントは全ポジション。変革期を迎えた中日がどのようなドラフト戦略を描くのか。球団の未来がかかっている。【桝井聡】