阪神が22日のドラフト会議に向け、東洋大・原樹理投手(4年=東洋大姫路)を指名候補にリストアップしていることが17日、分かった。今秋は12試合のうち10試合に登板する「鉄腕」ぶりを発揮。今春のリーグ戦でも10試合に登板し、7試合を1人で投げきる「完投男」だ。阪神はこの日、佐野仙好統括スカウトら3人体制で東都2部リーグ拓大1回戦(東洋大G)を視察。ドラフト会議直前に、148キロ右腕をチェックした。

 タフな即戦力右腕として高く評価を受けている。東洋大1年春からリーグ戦開幕投手を任されるなど、期待されてきた。4年では主将も務め、エースとしてさらに成長。東洋大姫路の3年夏は甲子園に出場し、ベスト8。マウンドでは黄色いハンカチで汗をぬぐい、端正なマスクで注目を集めたこともあった。兵庫出身でもあり、本拠地・甲子園にもなじみ深い。

 阪神のドラフト最上位候補には県岐阜商・高橋純平投手、東海大相模・小笠原慎之介投手の両高校生投手が入っているとみられる。今季、先発ローテーションの軸となった右投手は藤浪、メッセンジャーと少ない。完投能力を持つ右腕。10年連続リーグ優勝を逃したチームにとって、ウイークポイントの1つだ。

 ◆原樹理(はら・じゅり)1993年(平5)7月19日、兵庫・加古川市生まれ。小1で野球を始め、中部中で軟式県3位。東洋大姫路では1年夏からベンチ入り。3年夏にエースで甲子園8強。東洋大4年春は10試合に登板し8勝1敗、防御率0・69で2部最優秀投手。最速148キロ。178センチ、70キロ。右投げ右打ち。