「プロ野球ドラフト会議 supported by リポビタンD」が22日、都内で行われ、中日は1位で東海大相模・小笠原慎之介投手(3年)の交渉権を獲得した。日本ハムとの抽選で谷繁元信監督(44)が引き当てた。

 中日谷繁監督がこだわった「日本一の左手」で泣いて、笑った。意中の県岐阜商・高橋純平は3球団の競合で敗れたが、続く2分の1の抽選で今夏の甲子園V左腕、東海大相模・小笠原の交渉権を獲得した。

 「高橋君を外したのは残念だけど、外れとは思っていない。いい選手を獲得できた。もっともっと伸びる要素もあるし、完成されたところもある。非常に楽しみ。ドラゴンズを背負って立つ素材。夏の甲子園のような投球を、ナゴヤドームでファンに見せてほしい」。笑顔で興奮気味に話した。

 今季限りで現役を引退した。今年、プロ野球記録の通算3021試合出場を樹立した。「誰よりもボールを受けてきた」と右手よりも一回り大きくなった左手が持つ運気を信頼した。前夜のうちに左手で左端をつかむと決めた。高橋を外しても、ブレなかった。

 2位では東北福祉大の即戦力右腕・佐藤優投手(4年=古川学園)を指名し、3位ではトヨタ自動車・木下拓哉捕手(23)を指名。強化ポイントをきっちり抑えた。【柏原誠】