すでにB組1位で準々決勝進出を決めた侍ジャパンがベネズエラにサヨナラ勝ちし、全勝で1次ラウンドを終えた。
- 9回裏、中村晃がサヨナラ左前適時打を放ちグラウンドでナインが歓喜の輪を作る(撮影・加藤哉)
<その他のゲーム>
チーム | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 |
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ベ ネ | 1 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 5 |
日 本 | 0 | 1 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 2 | 2X | 6 |
【日】西、大野、牧田、松井
【ベ】ガルシア、マルティネス、エルナンデス、カステラーノ
西がまさかの先頭打者弾浴びる
<1回表 ベネズエラ>
日本先発は西(オリックス)。
先頭打者のオルメドを2球で追い込んでから3球目、直球を豪快に右翼席に運ばれ先制を許す。
- 1回表、オルメドに先頭打者本塁打を浴びる西(撮影・たえ見朱実)
- 1回表、先頭のオルメド(手前)に本塁打を浴び厳しい表情を見せる西(撮影・河野匠)
1死から死球を与えたが、4番リベラを併殺に打ち取る。
<1回裏 日本>
ベネズエラ先発はメジャー実績のある右腕ガルシア。
1番秋山がヒットで出塁したが、後続が倒れ無得点。
<2回表 ベネズエラ>
5番ヒメネス、6番アポダカが連打で無死一、三塁。
ここで打者は今季オリックスでプレーしたカラバイヨ。左翼ファウルゾーンへの飛球を筒香が捕れなかったが、西がきっちり見逃し三振に斬り尻を拭う。
その後、四球で1死満塁となるが9番ランダエタを併殺に打ち取りなんとか無失点。
- 2回表、菅野(中)はランダエタを投ゴロ併殺に打ち取った西(左)を出迎える(撮影・加藤哉)
平田が同点タイムリー
<2回裏 日本>
先頭の筒香が四球、中田がヒットで続き無死一、二塁。相手のワイルドピッチで一、三塁とチャンスを拡大。
7番松田はフォークに手が出てしまい空振り三振。8番平田が変化球をすくい上げ、左前へ同点タイムリー。後続が倒れこの回1点で終わる。
- 2回裏日本1死一、三塁、平田は左前適時打を放つ(撮影・加藤哉)
<3回表 ベネズエラ>
1番からの好打順だったが、西は先頭オルメドを内角直球で空振り三振。2死からは3番ディアスを内角直球で見逃し三振。この回3人で片づけた。
<3回裏 日本>
1死から3番山田が三遊間への内野安打で出塁。2死一、二塁と得点圏に進んだが6番中田が投ゴロに倒れ無得点。
西がまた被弾 勝ち越し2ラン
<4回表 ベネズエラ>
1死から5番ヒメネスが2打席連続のヒットで出塁。6番アポダカには膝下低めへの直球を左中間スタンドに運ばれ2点を勝ち越される。
- 4回表ベネズエラ1死一塁、西はアポダカから中越え2ラン本塁打を被弾(撮影・加藤哉)
2死から四球を与え、さらにワイルドピッチで二塁とピンチを背負うが追加点は許さなかった。
秋山が技ありタイムリー
<4回裏 日本>
無死から松田、平田が連打で一、二塁。しかし9番嶋が投ゴロ併殺で2死三塁。
このチャンスに1番秋山が外角への沈む変化球をうまく流し打ち、タイムリー。秋山は盗塁を狙ったが二塁タッチアウト。
- 4回裏日本2死三塁、適時打を放つ秋山(撮影・河野匠)
<5回表 ベネズエラ>
日本は2番手の大野(中日)が登板。捕手に中村悠(ヤクルト)。
1死からヒットを浴びたが3番ディアスを併殺に打ち取り無失点。
- 5回、日本2番手で登板する大野(撮影・加藤哉)
<5回裏 日本>
2番坂本からの好打順。2死から4番中村剛に代わり代打で川端(ヤクルト)が登場したが、二ゴロに倒れ3者凡退。
<6回表 ベネズエラ>
坂本に代わり中島(日本ハム)が入り遊撃。
1死から、2打席連続でヒットを放っていたヒメネスを低めスライダーで空振り三振。さらに前の打席で本塁打の6番アポダカも空振り三振に仕留め3人斬り。
- 6回表ベネズエラ1死、ヒメネス(手前)を三振に仕留める大野(撮影・河野匠)
<6回裏 日本>
ベネズエラのガルシアの前に5番筒香、6番中田、7番松田が3者連続で空振り三振。
<7回表 ベネズエラ>
引き続きマウンドの大野は、2死から9番ランダエタを直球で空振り三振に仕留めるなど3人で退ける。
<7回裏 日本>
8番平田からの攻撃も走者を出せず、これで5回から3イニング連続で3者凡退。
<8回表 ベネズエラ>
日本は3番手牧田(西武)が登板。
2死から3番ディアスに四球を与えたが、4番リベラを詰まらせて遊ゴロに打ち取り無失点。
- 8回、日本3番手で登板する牧田(撮影・加藤哉)
やっぱり中田!敬遠後に逆転打
<8回裏 日本>
マウンド上は変わらずガルシア。
1死から山田がヒットを放ち、日本は4イニングぶりの走者が出塁。
ガルシアはここで降板。7回3分の1、124球の力投だった。
2番手で左腕のマルティネスが登板。
4番に入っている川端が9球粘った末、右中間へ二塁打。筒香が敬遠され1死満塁で今大会絶好調の中田が打席に。
- 8回裏日本1死二、三塁、筒香(右)の敬遠四球を次打席で待つ中田(撮影・加藤哉)
ベネズエラは3番手エルナンデスが登板。
やはり中田が決めた。外角低め直球を強引に引っ張り、レフトへ大飛球。必死に左翼手が追いかけたが届かず、逆転の2点タイムリー二塁打!
- 8回裏日本1死満塁、中越え2点二塁打を放つ中田(撮影・たえ見朱実)
松田、平田は倒れ追加点ならず。
守護神・松井が逆転許す
<9回表 ベネズエラ>
日本は4番手で抑えの松井(楽天)が登板。
1死から連打を浴び一、二塁。さらにフルカウントからの四球で満塁に。
代打イエペスの打球は火の出るようなライナーで三塁線を破り、逆転の2点タイムリー。
- 9回表、代打イエペスに逆転の左翼線適時二塁打を許す松井裕樹(撮影・たえ見朱実)
なおも二、三塁だったが後続を断ち追加点は許さなかった。
中村晃サヨナラ打!
<9回裏 日本>
先頭の代打今宮(ソフトバンク)が右前へのヒットで出塁。秋山が死球、中島が初球送りバントで1死二、三塁。一打サヨナラのチャンスでトリプルスリー山田は敬遠され、満塁に。
川端への初球、まさかのワイルドピッチで日本同点!川端も敬遠され再び1死満塁。
打席には代走から出場している中村晃(ソフトバンク)。ベネズエラも投手を交代し、左腕のカステラーノを投入。
中村晃がフルカウントから三遊間を破るタイムリー、サヨナラ勝ち!
- 9回裏日本1死満塁、左前にサヨナラ打を放つ中村晃(撮影・たえ見朱実)
<日本先発>
(中)秋山翔吾(西武)
(遊)坂本勇人(巨人)
(二)山田哲人(ヤクルト)
(指)中村剛也(西武)
(左)筒香嘉智(DeNA)
(一)中田翔(日本ハム)
(三)松田宣浩(ソフトバンク)
(右)平田良介(中日)
(捕)嶋基宏(楽天))
先発投手 西勇輝(オリックス)
<ベネズエラ先発>
(三)オルメド
(遊)ペティト
(左)ディアス
(右)リベラ
(一)ヒメネス
(捕)アポダカ
(指)F・カラバイヨ
(二)オスーナ
(中)ランダエタ
先発投手 ガルシア
<日本メンバー>
<投手>
10 松井裕樹(20=楽天)
11 菅野智之(26=巨人)
14 則本昂大(24=楽天)
15 沢村拓一(27=巨人)
16 大谷翔平(21=日本ハム)
18 前田健太(27=広島)
19 増井浩俊(31=日本ハム)
21 西勇輝(25=オリックス)
22 大野雄大(27=中日)
24 山崎康晃(23=DeNA)
29 小川泰弘(25=ヤクルト)
30 武田翔太(22=ソフトバンク)
35 牧田和久(31=西武)
<捕手>
27 炭谷銀仁朗(28=西武)
37 嶋基宏(30=楽天)
52 中村悠平(25=ヤクルト)
<内野手>
2 今宮健太(24=ソフトバンク)
3 松田宣浩(32=ソフトバンク)
5 川端慎吾(28=ヤクルト)
6 坂本勇人(26=巨人)
9 中島卓也(24=日本ハム)
13 中田翔(26=日本ハム)
23 山田哲人(23=ヤクルト)
60 中村剛也(32=西武)
<外野手>
7 中村晃(26=ソフトバンク)
8 平田良介(27=中日)
25 筒香嘉智(23=DeNA)
55 秋山翔吾(27=西武)
【プレミア12メモ】
世界野球ソフトボール連盟(WBSC)主催で新設された国際大会で、4年に1度開催。世界ランク上位12チームが出場する。1次ラウンドは6チームずつ2組に分かれ、各組上位4チームが決勝トーナメントに進む。
【主な大会規定】
◆1次ラウンドは6チームがA、B各組に分かれ、総当たりで対戦。上位4チームずつが決勝トーナメントに進む。
A組はキューバ(WBSCランク3位)、台湾(4位)、オランダ(5位)、カナダ(7位)、プエルトリコ(9位)、イタリア(11位)。B組は日本(1位)の他、米国(2位)、ドミニカ共和国(6位)、韓国(8位)、ベネズエラ(10位)、メキシコ(12位)。
指名打者制を採用し、球数制限はなし。コールドは5回15点差、7回10点差以上で適用し、準決勝、決勝では適用しない。延長10回以降は無死一、二塁からタイブレーク制。使用球はミズノ社製(NPB統一球)