阪神片岡篤史打撃コーチ(46)が、天敵攻略の秘策を明かした。今季は巨人マイコラス、広島前田、ジョンソンなどエース級を打ち崩せず、黒星がかさんだ。キーワードは「徹底」。片岡コーチは来季に向け、なりふり構わずエース級を攻略するイメージを膨らませていた。

 「いい投手は徹底した攻め方をしないとね。ポレダとかもそうだけど、3人が3人ともセーフティーを仕掛けるとか、そういうことをしてもいいんじゃないかな」

 巨人にはマイコラス、ポレダ、菅野。広島は前田、ジョンソン、黒田。中日には大野。15年は少なくとも7人の天敵がいた。マイコラスとポレダにはCSファーストステージでも抑えられた。どのチームも大黒柱を打ち崩すのは至難の業。ただ、今季の猛虎打線があの手この手で弱点を突けたかと聞かれれば、決して「YES」とは言い切れない。

 片岡コーチは「チームとして1つの方向性というかね。2回、3回やられると、そういうことをしていかないといけない」と補足した。走者を背負った場面の投球に難があるポレダには足攻め。制球に付け入るスキがあるジョンソンなら、徹底した見極めとカット打法。フィールディングが不得意な外国人投手が相手ならば3者連続セーフティーバントもあり、ということだ。

 かつては巨人打線が天敵能見に対しフォークを徹底的に見逃して攻略を図った。片岡コーチは最後「打ってくれるに越したことはないけどね」と打線全体に期待した。もし正攻法で苦しい状況に立たされた時、新生タイガースの「二の矢」に注目だ。【佐井陽介】