阪神岩貞祐太投手(24)が「能見道場」でローテ入りを目指す。MVPを獲得した台湾ウインターリーグから21日、関西空港着の航空機で帰国。年末は故郷熊本で体を動かし、1月は能見篤史投手(36)の沖縄自主トレに初参加して鍛錬する計画を明かした。

 「能見さんのフォークとか、自分でまだ完成し切れていないボールのことを聞かせてもらえたら。来年は開幕ローテに入って1年間守り抜くつもりです」。13年ドラフト1位もここまで2勝。左腕エースに極意を学び飛躍を期す。

 手応えもつかんだ。11月の安芸キャンプでは香田コーチとフォームを安定させる体重移動に取り組み台湾で実践した。5試合17回で2勝0敗、防御率0.53の好成績でMVPを獲得した。中でもイニング数を10も上回る27三振を習得中のチェンジアップと真っすぐで奪い、与四死球は3個にとどめた。「これまでは制球に苦しんで打たれることが多かった。今やっていることを継続すれば自分のボールを信じて勝負できる」。来季は勝負の3年目。能見のスパイスをプラスして大化けの予感だ。【松井清員】