小さな“DAIMAJIN”が大きな目標を掲げた。DeNA山崎康晃投手(23)が9日、球団のイベントに参加。年明け後、初めて公の場に姿を見せると、新年の誓いを公言した。「個人としては40セーブ以上を挙げて、最多セーブのタイトルを取りたい」。2年目のジンクスなど吹き飛ばすかのように、すがすがしく言ってのけた。

 昨季は絶対的な守護神として37セーブをマーク。プロ野球の新人記録を塗り替え、新人王も獲得した。プロ入り後、初のオフは「もっと成長したいし、吸収することはたくさんある」と米ロサンゼルスに短期留学を敢行。現地ではトレーニングをしながら、語学スクールにも通い「今季最初のお立ち台は英語でスピーチをしたい」とニヤリ。球界でも異例となる英語でのスピーチでファンの声援に応えることを約束した。

 成し遂げた功績の満足感は一切ない。「2年目のジンクスとかは関係なく、自分がやるべきことをしっかりやる。この山を越えて初めてプロ野球選手だと思う」と向上心だけを前面に押し出して突き進む。この日のイベント後に厚木市内で自主トレを開始している三浦と合流し、今日10日から本格的に始動する。「これだけ長く野球をやられてきた方。目の前で見て学ぶものは多いし、肌で感じたい」と意気込んだ。

 ラミレス監督は「80勝以上」を優勝ラインに定めた。山崎康が言う「40セーブ以上」が実現すれば、おのずと歓喜の瞬間が見えてくる。【為田聡史】