日本球界初の「40-40(40本塁打、40盗塁)」へ強力な後押しになるゼーット。ソフトバンク柳田悠岐外野手(27)のためにアイドルグループ「ももいろクローバーZ(ももクロ)」が楽曲をプレゼントする夢プランが持ち上がった。完成すればヤンキース田中に続き、柳田も大好きなももクロのオリジナル曲で本拠地ヤフオクドームの打席に登場することになる。

 ももクロファンを指す「モノノフ」であることを公言する柳田にとって、夢のような話だ。今年1月。地元福岡のテレビ局TNCの番組で共演した時だった。終了後にももクロ側からオリジナル曲をつくる話が飛び出した。

 佐々木彩夏が「ねぇねぇ、ギータ、ギータ~。新作(アルバム)にマー君(ヤンキース田中)の登場曲があるんだけどギータもどう?」とたずねた。柳田は5人のメンバーの中でも特に有安杏果(ありやす・ももか)が大好き。有安が1人でつくった方がいいかと問われると、柳田は「マジ? ヤッベー」と赤面しながら「1人、2人より5人からパワーもらったほうが元気が出るから、みんなからパワーもらう」と、5人全員で作ってもらうことを希望した。

 明日3日、ヤフオクドームでの阪神戦からオープン戦がスタートする。昨年11月に手術した右肘の回復が遅れ、宮崎キャンプではほぼB組で調整したが、ここからは1軍の実戦で仕上げる段階。まだ守れないが打撃には影響はなく、指名打者として25日の開幕へ向け調子を上げていく。

 実はシーズン開幕翌日の26日から2日間は、ヤフオクドームでももクロがライブを行う。柳田は昨秋に福岡・太宰府市で開催されたライブに行くほど熱心だが、当日は仙台で楽天と開幕3連戦中。「行けない…」と残念がった分まで試合で大暴れする気構えだ。

 柳田はレギュラーに定着した13年からももクロの「行くぜ! 怪盗少女」を登場曲に使用。「笑顔と歌声で~世界を照らし出せ~」の曲に乗って登場するのが定番となっている。オリジナル曲が提供されれば、ヤンキース田中と並ぶ球界のモノノフとして認められたことになる。どんな曲になるか楽しみだが、完成すれば間違いなく打席へ向かうギータのテンションは急上昇。ヤフオクドームも盛り上がるはずだ。【石橋隆雄】

 ◆ソフトバンクの登場曲 吉村は友人のケツメイシ大蔵、DJ KEINがつくったオリジナル曲で登場する。「吉村裕基」の名前も盛り込まれている。中村晃は親交のある女性歌手fumikaの「ドアの向こうへ」を第1打席で使用。千賀も、ももクロの曲を使用する他、E-girlsなど他球団に比べアイドル系の曲が多い。

 ◆ももクロとマー君 ヤンキース田中は楽天時代からももクロのファンを公言。14年の年末にはライブにユニホーム姿でステージに登場。初共演するなど交流が深い。ももクロはヤンキースに移籍した14年に「My Dear Fellow」、昨年は「勝手に君に」と2曲を提供している。いずれも田中がヤンキースタジアムで登板する際に流れ、米国の野球ファンにも知られている。