ここから巻き返す! 阪神梅野隆太郎捕手(24)が1日、開幕スタメンへ巻き返しを誓った。2月29日までの沖縄・宜野座キャンプでは、岡崎らが台頭する中、自身は打撃不振に陥るなど正捕手争いの後手に回った。明日3日からはソフトバンクとのオープン戦。開幕マスクへ、故郷福岡から猛アピールしていく。

 1カ月にも及んだ宜野座キャンプ。「超変革」のスローガンのもとで、まさしく変化を実感し、充実の表情を見せる選手たち。しかし、その中でただ1人、梅野は反省の言葉を並べ続けた。

 「自分自身もっともっと結果として出せれば良かったのかなと思うところがある。課題を克服することも出来たけども、悔しさが残るキャンプになったのかなと思う」

 藤井の引退もあり、正捕手筆頭との声もささやかれる中で臨んだ今キャンプ。しかし、キャンプがスタートすると、セールスポイントである打撃が不調。実戦6試合で12打数2安打、打率1割6分7厘と、金本監督に強烈な印象を残すことが出来なかった。それを尻目に、岡崎、小宮山らが指揮官への猛アピールに成功。特に岡崎の首脳陣評価がうなぎ上りで、一気に正捕手最有力候補に浮上するまでになった。

 さらに終盤には育成の原口も1軍昇格を果たし、高知・安芸キャンプでは、経験豊富なベテラン鶴岡も順調に調整を終えた。虎の正妻争いは近年見ないほど激化、大戦国時代に突入している。現時点では岡崎らの後塵(こうじん)を拝する形になってしまった背番号44。しかし、まだまだ開幕スタメンを諦めたわけではない。実戦が本格化するここから一気の巻き返しを図るつもりだ。

 「ピッチャーともいいコミュニケーションを取ってやっていけたら。オープン戦では結果はもちろん、内容にもこだわっていきたいと思う。開幕までにベストに持っていって、もちろんそこ(開幕スタメン)を目指してやっていきたい」

 明日3日から地元・福岡でソフトバンク2連戦が予定されている。故郷の地からレギュラー争いがいよいよ本格化する。【梶本長之】