プロ野球巨人の笠原将生元選手が賭博開帳図利ほう助の疑いで逮捕されたことを受け、プロ野球界からは30日、捜査によって野球賭博問題の全容解明が進むことへの期待や、再発防止に向けた取り組みの重要さを説く声が上がった。

 日本野球機構(NPB)の調査でも笠原容疑者の悪質性は明らかになっていたが、警視庁の捜査で客としてだけでなく主催者側で賭博に関わっていた疑いが強まった。パ・リーグの理事長を務める西武の関洋二球団専務は「調査はどうしても任意のところがあったが、これから捜査になる。全容解明をしていただいて、球界としてはすっきりとした形で次に進んでいくことだと思う」と話した。ロッテの山室晋也球団社長は「警察の手が入って、うみを出し切らないと。このままうやむやじゃ大元を断ち切れない」と浄化のきっかけとなることに期待した。

 楽天の安部井寛チーム統括本部長は「われわれの存在は影響力がある。取り組みを継続していく必要がある」と球界全体で再発防止策を徹底する必要性を強調。今後もセミナーなどで選手、スタッフを定期的に指導する方針で「単に駄目というのでなく、なぜ駄目なのかを教える必要がある」と話した。

 阪神の四藤慶一郎球団社長は「法令順守、社会のルールを守るということで、野球関係者は常に肝に銘じてやっていかないといけない」と述べ、中日の西山和夫球団代表は「改めてあってはいけないことだと認識した次第だ。今後も中日でこういうことがないように教育などを引き続きやっていく」と話した。