王座奪回だ。東海大北海道が北海学園大を4-1で下し、2季ぶり2度目の優勝を決めた。指名打者の3番長田雅輝外野手(4年=札幌光星)が、勝ち越し打に追加点の2点二塁打と3打点。1失点完投したエース水野滉也(4年=札幌日大)が、今季無敗の5勝目を手にしてMVP、最優秀投手など4冠に輝いた。6月6日開幕の全日本大学選手権(神宮など)には、北海道6大学リーグ所属時代から数えて通算6度目の出場となる。

 エースナンバーの背番号18が、マウンドで踏ん張った。制球に苦しんだ序盤こそ、3回に先制点を許したが「打線が取り返してくれると思った」。6回1死三塁、8回1死一、二塁のピンチにも動じなかった。

 昨年、味わった全日本大学選手権での屈辱が、大きな転機となった。2回戦で優勝した早大(東京6大学)に3回途中でノックアウトされ大敗。「球速、制球力、スタミナ、精神面。すべて、もう1つも2つも上を目指していかないと」。筋力トレーニングに取り組み、球速は140キロから最速147キロにアップ。先に全国1勝を果たした同学年の山根大幸投手(4年=花巻東)と競い合い、頼れるエースに成長した。

 水野のほか、140キロ超のスピードボールを操る本格派が5枚そろう。「リーグを代表するのにふさわしい投手陣がそろった」と高橋葉一監督。目指すのは日本一。堂々と、全国舞台に挑む。【中島宙恵】