西武夏の大遠征“獅のロード”最終章でドラマが生まれた。ドラフト1位ルーキーの小島大河捕手(22)が8回、右翼席へ3号満塁本塁打。「いろんなところで野球できて幸せだったかなと思います」。所沢→東京→福岡→神戸→大阪→沖縄→北海道の12泊13日を歓喜の大勝で締め、帰京の飛行機に乗り込んだ。

獅子党たちも俗称クソデカネックレスを首にかけ、列島各地へ追いかけた。旅写真とともにXにアップする「♯旅するクソデカネックレス」が依然流行するも、旅とは無縁のクソデカもある。小島の私物だ。1月に極秘入寮させたが2月のキャンプには「あ、それは」と持参せず。留守番の多いクソデカになった。

もともとは「なんか面白そう」と定価3980円で購入した、記者の私物だった。ドラフト会議当日、撮影用に後輩記者に持たせ「小島選手がほしがったらあげて」と伝えた。小島は「家宝にします!」と興奮したそうで、譲ることになった。入寮に隠し持ってきて驚いたが、飾るのは最初だけかなと思っていた。

「いえいえ、今ももちろん寮にありますよ。僕の部屋の玄関のところに掛けてあります。毎朝見送ってくれてます」

本当は記者に連れられ旅するクソデカになるはずが、ドラ1選手の留守番役に。運命は数奇なものだ。小島のクソデカな夢は「優勝です。あとは今年、ホームラン10本打ちたいです」。野望に近づく3号満塁弾が長旅の土産。6500キロの旅路を終えてドアを開ける。クソデカネックレス、ただいま-。【金子真仁】

◆小島大河(こじま・たいが)2003年(平15)10月27日生まれ、神奈川県出身。東海大相模で1年時から内野手として活躍し、2年から捕手転向。3年春のセンバツ優勝。明大では2年春から正捕手を務め、ベストナイン2度。25年ドラフト1位で西武入団。今季はロッテとの開幕戦で初出場し、3月31日オリックス戦で初本塁打。今季推定年俸1600万円。178センチ、83キロ。右投げ左打ち。

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