日本ハム大谷翔平投手(21)が160キロ超えを連発して阪神打線を手玉に取った。交流戦では史上初となる、DHを放棄して「5番投手」でスタメン出場。本拠地では今季初となる「リアル二刀流」で投げては7回3安打無失点8奪三振、最速163キロで5勝目を挙げた。打撃は2打数無安打1四球だった。「今日は最初から力を入れて行こうと決めていたので、初回からしっかり抑えられてよかったと思います。ダイさん(陽岱鋼)の先頭ホームランもありましたし、いいタイミングで加点してくれたので、楽な気持ちというよりかは、いい流れの中で投げさせてもらえたと思います。感謝しています」と、打線の援護にも感謝した。

 <1回> 3者連続空振り三振と完璧な立ち上がり。1番鳥谷に初球160キロ、2球目161キロ。最後は145キロのフォークで仕留めた。2番西岡にも初球161キロ、3球目と4球目は自己最速タイの163キロをマークし、決め球は143キロのフォーク。3番ゴメスにも初球は163キロ、最後は162キロで空振り三振。初回の14球中、7球が160キロを超える圧巻の投球だった。初回は打席が回らず。

 <2回> 4番福留は159キロ直球で遊飛。5番原口は161キロ直球で二飛。6番高山は162キロで空振り三振。この回も8球中、4球が160キロ超え。その裏の第1打席は遊飛に倒れた。

 <3回> 7番大和は134キロのスライダーで空振り三振。8番梅野には7球粘られて四球。9番北條は161キロ直球に合わせられたが一直。飛び出した一塁走者の梅野も戻れず併殺。160キロ以上を記録したのは全35球のうち半数以上の18球。

 <4回> 先頭の1番鳥谷に157キロ直球を右前に運ばれて初被安打。2番西岡は空振り三振。3番ゴメスは144キロのフォークをひっかけさせて遊ゴロ併殺打に仕留めた。この回の160キロ超えは2球。その裏、無死一塁で第2打席が回ったが三邪飛に打ち取られた。

 <5回> 先頭の4番福留に157キロ直球を左翼線へ運ばれて二塁打。5番原口は三直。6番高山には163キロ直球をファウルされるなど粘られたが空振り三振。7番大和は一ゴロに抑え、ピンチを切り抜けた。この回の160キロ超えは2球。5回まで2安打無失点7奪三振。

 <6回> 先頭の8番梅野に158キロ直球を中前打。3イニング連続で先頭打者の出塁を許したが、9番北條は一邪飛。1番鳥谷は四球で1死一、二塁。2番西岡は投ゴロで2死二、三塁となったが、3番ゴメスは右飛に打ち取った。この回の160キロ超えは8球。その裏の第3打席は四球。打席に立った試合では22試合連続出塁となった。

 <7回> 4番福留を一直。一塁手・中田が横っ飛びで好捕するファインプレーに助けられる。5番原口は中飛、6番高山は空振り三振。この回の160キロ超えは1球。その裏は打席が回らず、8回から2番手の鍵谷にスイッチした。