オリックス小松聖投手(34)が22日、現役引退会見を京セラドーム大阪で行った。

 06年ドラフト希望枠で入団。08年に15勝を挙げて新人王に輝くなど、10年間のプロ生活だった。引退を決めた理由を「プロ野球選手である以上、1軍の戦力でなければ、年齢も年齢だし、いる意味がない。それに貢献できない自分がいたので決断しました。10年間というプロ野球生活は長いようで短かった。引退を決めた時はいろんな思いがあったが、今はスッキリしている」と説明。12年の3勝を最後に1軍の白星から遠ざかっていた。

 2、3年前から2軍も含めた登板のたび「これがラストになるかも」と家族に伝えていたという。プロ生活の思い出には活躍しての09年WBC出場とともに、故障も含めて勝てずに苦しかった時期を挙げた。野球と出会うきっかけとなった両親、2人の兄、またサポートしてくれた妻子に感謝した。そして「ファンの方が応援してくれたからこそ10年間できた。久々に1軍にいっても、名前を大きくコールしてくれたのが本当にうれしかった」とスタンドからの声援が強い励みだったと明かした。

 本拠地最終戦となる今月29日の楽天戦で引退セレモニーを予定。今後について瀬戸山球団本部長は「球団に残ってもらって貢献していただくと本人とも話している」と、何らかのポストを用意する考えを明かした。