「下克上」のカギは、初戦にあり。ロッテは6日、CSファーストステージを戦うヤフオクドームで全体練習を行った。3位からの日本一へ、まずはソフトバンクを倒す。2戦先取の超短期決戦だけに、8日の初戦は是が非でも取りたい。伊東監督は「(初戦が大事なのは)間違いない。頭のゲーム。短期決戦は1プレーで流れが変わる」と力説。初戦を取って、CS全体の流れも取りたい。

 データが雄弁に語る。ロッテは過去4回、CS出場。いずれもファーストステージからだが、同ステージは突破率100%を誇る。どの年も同ステージ初戦に勝利したのが効いた。CS導入前05年のプレーオフでもファーストステージ初戦に勝ち、日本一に上り詰めた。当時を知る福浦も「初戦だね。そこを取ったら勝つよ!」と言い切った。

 難敵が相手だ。初戦先発のソフトバンク千賀には、今季7試合で0勝4敗、防御率2・36、チーム打率1割8分1厘。伊東監督は「CSだからと打線が爆発することはない」と冷静だった。その上で「CSは独特の雰囲気。立ち上がりがどうか。点が取れなくても塁に出ること」と攻略法の一端を明かした。期待は、ナバーロ。戦力構想から外れかけたが、復調した。「短期決戦。外国人は乗ったら怖い」と起用を決めた。

 サッカーのハリル・ジャパンはW杯アジア最終予選初戦を落とし、苦しくなった。伊東ロッテはCS初戦を取り、下克上を成す。【古川真弥】