広島野村祐輔投手(27)が、6回1失点の好投で日本シリーズ初勝利を挙げた。
初回2死一、二塁。第1戦で本塁打を放っている好調レアードを外角低めの変化球で右飛に仕留めた。「序盤ピンチが多かったが、石原さんのリード通り投げて、粘ることができた」。4回には守備の名手、菊池の失策で1点を献上したが、シーズン中、幾度となく好守でピンチを救ってくれた菊池のためにも最少失点で切り抜けた。
マツダスタジアムの大声援に背中を押された。徐々に落ち着きを取り戻したセ界の最多勝右腕は、日本ハムの強力クリーンアップ3人に対し、8打数1安打。得点源を断ち切った。
「ピンチでもバックがしっかり守ってくれるし点も取ってくれる。攻めて投げることができた。先制点を取るまで相手をゼロに抑える気持ちで投げた。本当に先制点を取ってくれた。いいリズムで投げることができた」。
野村の好投に打線も援護射撃だ。6回には1発を含む3安打、犠打、犠牲フライ、相手の失策も追い風となって一気に4点。白星を手中に収めた。
野村がチームに2勝目をもたらした。25日からは日本ハムの本拠地札幌ドームに舞台を移しての第3戦。「札幌に行ってもカープの野球をするだけ。チーム一丸となって勝てるように頑張りたい」。エース右腕は32年ぶりの日本一へ、気を引き締め直した。